なぜ「いい人」ほど自分が見えなくなるのでしょうか?シルバーの色彩心理から考える、周りを輝かせる人の強みと課題
周りを引き立てることを優先しすぎていませんか?目立たないことの価値と、自分らしさを失わないためのヒント
いつも周りを優先し、支える役割になっていませんか。しかし、その力を発揮しすぎると、自分の個性や本音が見えなくなることもあります。カルビーポテトチップスのシルバーパッケージを事例に、目立たない人の強みと注意点、燻銀のような魅力を発揮するための考え方を解説します。

スーパーやコンビニのお菓子売り場に行くと、赤や黄色、緑など、鮮やかな色の商品が数多く並んでいます。
その中で、カルビーポテトチップスのシルバーパッケージを見かけたことがある方も増えてきていると思います。
見慣れた存在になっていくと、何とも感じなくなるかもしれませんが、発売当初はとても新鮮だったのではないでしょうか。
お菓子のパッケージといえば、味ごとに色分けされ、商品の写真が大きく掲載されているものが主流でした。その中で、シルバーを基調としたシンプルなデザインは、「おしゃれ」「今までにない」と、多くの人の注目を集めました。
また、パッケージに文字やメッセージを書くということも若い人の間で話題になりました。
人は、新しいものや違和感のあるものに自然と目を向けます。
しかし、流行は永遠には続きません。
見慣れてしまうと、最初の驚きや新鮮さは薄れていきます。
さらに、シルバーという色の特徴もあり、売り場ではカラフルな商品に比べて目立ちにくく感じることがあります。
「何味なのか、よく見ないとわからない。」
そう感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
この特徴は、実は私たち人間にも当てはまる部分があります。
なぜシルバーは目立たないのに必要とされるのでしょうか?

シルバーには、「周りを引き立たせる」役割があります。
自ら前に出て主張する色ではありません。
むしろ、周りを引き立てることで価値を発揮する色です。
職場でも、このような方はいませんか。
会議がスムーズに進むように調整する人。
困っている人にさりげなく声をかける人。
人と人をつなぐ人。
全体のバランスを見ながら動く人。
こうした人は、決して目立つ存在ではありません。
しかし、その人がいなくなると、組織がどこかぎこちなくなったり、物事がスムーズに進まなくなったりします。
家庭でも同じです。
家族が安心して過ごせるように気を配る人。
誰かの変化にいち早く気づく人。
自然と周りを支えている人。
シルバーの人は、自分が輝くことよりも、周りが輝ける環境をつくることに喜びを感じやすい特徴があります。
だからこそ、信頼され、必要とされる存在になるのです。
周りを優先し続けることでおきるデメリット
カルビーポテトチップスのシルバーパッケージは、何味なのかをよく見ないとわからないことがあります。
デザインとしては洗練されています。
しかし、その洗練さが強くなりすぎると、商品の個性が見えにくくなることがあります。
人も同じです。
いつも周りを優先する人は、最初は「優しい人」「気が利く人」「何でも受け止めてくれる人」として注目されます。
しかし、その役割を続けていると、周りは次第にそれを当たり前だと思うようになります。
頼めばやってくれる。
聞けば受け止めてくれる。
合わせてくれる。
そうしているうちに、その人自身の想いや考えは見えにくくなっていきます。
本当は何が好きなのか。
何をしたいのか。
何を大切にしているのか。
周りからも見えなくなり、自分自身でもわからなくなってしまうことがあります。
まるで、「何味なのかわからない」と言われるシルバーパッケージのように、「その人らしさ」が見えにくくなってしまうのです。
目立たない人には、どのような強みと注意点があるのでしょうか?
目立たない人には、多くの強みがあります。
相手の気持ちに気づく力。
場の空気を読む力。
全体を調和させる力。
誰かを支える力。
そのため、相談されやすい傾向があります。
一方で、気をつけたい点もあります。
自分の意見を後回しにする。
本音を飲み込む。
断ることに罪悪感を覚える。
評価されなくても仕方がないと思ってしまう。
この状態が続くと、少しずつ心が疲れていきます。
なぜなら、人には誰でも、「自分らしく生きたい」「自分を理解してほしい」という欲求があるからです。
周りを支えることと、自分を消すことは違います。
この違いに気づくことが、とても大切なのです。
シルバーの魅力「燻銀」とは?
「燻銀(いぶしぎん)」という言葉があります。
「一見地味でも実際は力があったり、魅力がある」
いつも前に出るわけではない。
自分を強くアピールするわけでもない。
目立つポジションを求めるわけでもない。
それでも、困ったときには真っ先に頼られる。
その人がいるだけで場が落ち着く。
自然と周りから信頼を集めている。
そして、その人がいなくなったときに初めて、「あの人の存在は大きかった」と気づかされる。
それが、燻銀のような人です。
シルバーの魅力は、地味だから価値があるのではありません。
派手さがなくても、確かな力を持ち、自分らしい輝きを放っているところにあります。
自分らしさを失わずに周りを支えるには、どうしたらよいのでしょうか?
シルバーの力を持つ人におすすめしたいことがあります。
それは、「自分の気持ちを確認する時間」を持つことです。
今日は何が楽しかったか。
本当はどうしたかったか。
今、何を感じているのか。
小さなことで構いません。
まずは、自分の声を聴くことです。
そして、「私はこう思います」「私はこれが好きです」と、小さな自己表現を増やしていくことも大切です。
周りを大切にする人ほど、自分の意見を言うことを遠慮してしまいます。
しかし、自分の気持ちを伝えることは、わがままではありません。
それは、自分を大切にする行為です。
もし、あなたがいつも周りを支える役割になっているなら、自分を「目立たない人」と思う必要はありません。
あなたは、燻銀のような魅力を持っているのかもしれません。
ただし、その魅力を発揮するためには、自分まで消してしまわないことです。
周りを輝かせながら、自分の考えや想いも大切にする。
そのバランスが取れたとき、シルバーの人は、派手さではない、本物の存在感を放つようになります。
色は、今の心の状態や、自分がどのような役割を担いやすいのかを映し出してくれます。
だからこそ、自分の色を知ることは、自分らしい生き方を知ることにもつながります。
色をきっかけに自分自身へ問いかけることで、普段は気づいていない思いや、本当に大切にしたいことが見えてくることがあります。
だから色彩心理は、「答えを教えてもらう」ためのものではなく、「自分の中にある答えを見つける」ためのコミュニケーションツールとして、多くの場面で活用されています。

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それこそが、シルバーの持つ「燻銀」の魅力を最大限に活かす生き方なのかもしれません。
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![]() | 【コラム執筆】荒岡真由美(プロフィール) Color Presents/アドバンスカラーセラピー本部代表 アドバンスカラーセラピー開発者 研修講師歴26年 大学時代から色彩について学び、印刷・化粧品・ブライダル業界を経て独立。2009年、誰でも扱える名刺サイズの色彩心理ツール「アドバンスカラーセラピー」(アドバンスカラーは商標登録取得済)を開発。資格取得した門下生は3800名超。企業・団体研修を通じ、色彩心理を活用したコミュニケーション力向上や人材育成を支援。商工会でのエキスパート講師やイベント登壇、カラープロデュースなど活動は多岐にわたり、組織や人の可能性を引き出す取り組みを続けている。 |
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